オグリキャップ
オグリキャップが逝った。
オグリに関して語る時、どうしてもラストランの有馬記念だけが劇的過ぎて、
クローズアップされてしまいがちだが、あの馬の強さを、1990年のあの有馬記念だけで、
集約してしまってはいけない。
オグリの本当の強さを象徴したのは、中央にデビューした1988年と1989年に
ある。特に秀逸なのは無謀とも思えるローテーションで走った、
1989年の秋6戦。秋だけで6戦なんて、今ではありえないローテだ。
その中でも、マイルチャンピョンシップを制して、1週間後に連闘で望んだジャパンカップ。
だいたいG1の連闘なんて、馬のこと考えてるのかと。。。
どれだけ馬主がカネ儲けしか考えてないんだと、
言われかねない(実際当時は相当言われてた)が、2分22秒2という世界レコードで
2着になっている。その前のマイルチャンピョンシップもどう考えても駄目だろう
というところから、ハナ差で差している。
この馬は、能力で走ると言うより魂で走る馬だったと思う。
強さだけだったら、ディープインパクトやサイレンススズカの方が
強かった。でも、ドラマ性、アイドル性ではディープの非ではない。
間違いなく日本競馬史上最も、ファンの多かった馬だ。
そして、オグリの奇跡は武豊と同時期に現れたことだ。
もし、オグリと武豊が同時期に現れなかったら、俺は競馬をやってない。
今の競馬ファンの半分が競馬をやっていない。
これはだけは断言できる。
オグリのラストランの有馬記念は、中山競馬場入場者17万7,000人。
話がちょっとそれるが、とんねるず(石橋も木梨もスタッフも競馬好き)が、
みなさんのおかげです収録の時が、
オグリのラストランの有馬記念の日で、収録を中断して、
中山競馬場に行ったらしい。