雪辱

凱旋門賞、いよいよ出走馬が決まりましたね。
8頭立ての少頭数。不利が無くてよさそうです。
どうしても多頭数だと紛れが出てきますから。
ディープインパクトに乗る、天才武豊Jは、この時を
待ち望んだことでしょうね。凱旋門賞には、彼にとって
苦い経験があるためです。彼が当時25歳のとき、実は、1番人気の馬で
凱旋門賞に騎乗しています。ホワイトマズルという名のフランス馬です。
オーナーが社台の総帥、吉田照哉氏だったため、豊Jが騎乗することに
なったのです。レースは後方から追走して、直線差を詰めただけの6着。
欧州のマスコミから、消極的な騎乗ということで、大パッシングをくらって
しまいました。豊Jは、その輝かしい栄光だけにスポットが当てられがちですが、
これほど挫折を経験したジョッキーもいません。メジロマックィーンの天皇賞
1着が、進路妨害で18着降着なんて悲劇もありました。日本で一番勝ってる
ジョッキーですが、一番負けてるジョッキーでもあります。
しかし、今では海外GⅠ6勝、海外通算100勝以上・・・。毎年のように海外に行き
まったくのゼロから実績を積んで、認知されてきたのです。日本では超有名でも
海外では、誰だお前ってところからです。
素晴しいことです。
勝つことが世界一難しいレースでしょう。いろんな手を使って、ディープ包囲網
がひかれ、フェアかアンフェアかギリギリのところで、敵は仕掛けてくるはずです。
絶対ディープには勝たせたくないはずです。歴史を重んじる欧州ですから、
歴史が変わることは、最も許されないことだからです。
でも、勝って欲しいです。私は、勝ったら間違いなく涙してしまうでしょう。
競馬歴15年、武豊とともに歩んできたと言っても過言ではないからです。
ディープのデビュー戦を寒風吹きすさぶ阪神競馬場に行ったことも
思い出します。ぜひ世界最強コンビであることを証明して欲しい。
そして、武豊Jに凱旋門賞ジョッキーとして、凱旋帰国して欲しい。
競馬に関心の無い人でも、応援してあげて欲しい。
心から、そう願います・・・。