凱旋門賞回顧

凱旋門賞を回顧しなければなりません。
このブログで散々書いてきたことなので、回顧がなければ極めてマニアな
「boss blog」ファンに申し訳ない。
ディープインパクトにはつらい結果になりました。色々巷では、
敗因の分析が行われております。3ヶ月以来のぶっつけ本番。
ペースが遅すぎたこと。2ヶ月近く前から、とても環境の良いフランス
に行って、ディープが闘争心をなくしてしまった。59.5キロの重量が響いた、
馬場が合わなかった、豊Jの騎乗ミス・・・。
色々言われていますが、そもそも敗因を分析することは、私は、
ナンセンスだと思っています。なぜならそもそも勝つことが非常に
難しいこと、勝てる見込みなんて、甚だなかったこと。を考慮すると、
何で負けたんだって考える方が不自然なんです。そもそも負けて当たり前で、
勝ったら大偉業であることは、このブログでもお伝えしてきました。
ただ、主観的にディープであれば、何とかしてくれるのではないかと、
期待していたのも事実です。あまりにマスコミが煽り過ぎたのは否めません。
競馬を知ってるファン(知ってるというのが重要)であれば、そもそも
凱旋門賞で勝つことがどれほど難しいかは、経験則として実感しています。
でも日本中が煽り立てたため、勝って当たり前という目で見ていた人も
多いでしょうね。これはマスコミの責任です。


私が極めて客観的にみてあえて結論を出すなら、
やはり馬場が合わなかったんでしょう。
そもそも、勝ちタイムが2分31秒70なんてタイムが遅すぎるのです。
去年のダービーで、ディープインパクトは、2400mを2分23秒2という
タイムで快勝しています。時速60キロのサラブレッドの8秒差という
のは、単純に距離にして120mくらいの差なのです。ですので、ヨーロッパ競馬
と、日本競馬に求められているものが根っこから違うのです。
欧州競馬は、重い馬場に適応できる豊富なパワーとスタミナ。日本では、
とにかくスピードと極めて軽い瞬発力。ですから、凱旋門賞を勝った馬が
日本の国際レースであるジャパンカップに毎年のように出ていますが、
ことごとく馬込みにもまれて、無様な負け方をしているのです。
それを解った上で、ディープであればと私は思っていました・・・。
ただ、良い夢をみさせてもらえたと思います。スタッフの方々はほんと
よく頑張ったと思います。素晴らしいことです。池江大先生、池江助手、
そして市川厩務員・・・。ほんとご苦労様でした。彼らは、レース後
ディープに「ご苦労さん、よく頑張ったな」と声をかけたそうです。
そして、豊J・・・、負ければこうなることは解っていましたが、
先行策をとらせることは、想定内だと言ってましたが、負ければ全てが
否定されるのです。あれで勝っていれば、また「豊マジック」と騒がれた
ことでしょう。初めてディープを先行させたのですから・・・。
ただ、敢えて私は豊Jに一言言いたい。大ファンであるが故にです。
レース後「今日は飛ばなかった、なんでだろう」というコメントをしていました。
いや、待ってくれ、ディープが飛ばなかったから負けたというのは、あまりに
ディープに酷であるし、もう少し深く読み取ればディープを仕上げたスタッフたち
の責任という取り方もできる。少なくとも今回は我々が想像する以上に、スタッフは
頑張ったであろうし、レイルリンクに交わされかけるも豊Jの右ムチの連打によって
ディープは、一旦差し返すという、素晴らしいど根性を見せたのだ。
それをディープの責任にしてはいけない、あまりに可愛そうである。
ディープを飛ばせるのはあなたの仕事である。ディープは本当によく頑張ったのだ。
騎乗方法は今更何も言いません。馬に乗ったこと無い人間ですから・・・。


これ以上ディープに何かを求めるのは欲張りでしょう、豊J。
確かに、日本国民全ての中で一番この結果に悔しい思いをしているのは、
豊Jでしょう。残念でしょう。ディープの一番のファンであり、生粋の勝負師であり
飛ぶ走りを世界中に知らしめることができなかった悔しさは、私の計り知れない
ところであります。


ただ、ディープが過去の名馬に比べてどれくらい優れているかは、過去のあらゆる
名馬という名馬に跨って、その名馬たちを勝負どころで、神業的な
騎乗によって、栄光を共にしてきたあなたが一番わかっているはず
です。そして、再びディープが飛ぶためには、あなたが
乗ることが絶対条件なのです。ですから負けを認めたくはないであろうが
そこは、受け止めるべきところではないでしょうか・・・。
そこから次の一歩が踏み出せると思うのです・・・。